受講生の声Voice

山内 喜久映

セミナー講師

山内 喜久映さん

「伝える」仕事で、必要とする飼い主さんに知識を届けたい

山内喜久映さん1

私は現在、「いぬのしあわせ教室~SANDY~」という屋号で、マッサージセラピストとしてセミナー講師などの活動をしています。
SANDY(サンディ)は、この仕事を始めるきっかけとなった、今は亡き愛犬の名前です。

「学び」のきっかけは、愛犬の突然の余命宣告

今から10数年前のある日、サンディは突然病気を発症、「今夜が峠です」と余命宣告を受けてしまいました。飼い始めてちょうど10年、それまで一切病気知らずで「元気で当然」と考えていた私は、頭がパニックに。
何とか容態が持ち直した後、「サンディが一日でも長く生きるために、自分に何かできることはないか?」と必死で探し回りました。それがホリスティックケア・カウンセラー養成講座との出会いのきっかけでもあります。それまで、犬についての知識が全くなかった私ですが、サンディの病院通いと看病を続けながら講座の勉強を続けました。


その頃は、「犬と一緒に旅行」「犬と泊まれる宿」といったサービスがぐんと増え始めた時期。私もこれからサンディとどこに行こうか、と楽しみにしていました。けれど、お出かけといえば点滴のため週1で1時間以上離れた病院と家を往復するだけになってしまったサンディ。「人なら治療のために温泉に行くなど、ケアにもたくさんの選択肢があるのに…」と考えるうち、「それなら、自分で作ろう!」と思い立ったのです。大きな目標が生まれた瞬間でした。
ただ、サンディは何とか1年以上頑張ってくれたものの、旅立ってしまいました。

 

「まず行動」。目標に向かって試行錯誤

「犬の湯治場となる温泉宿を作りたい」。
サンディとの約束でもあるその夢を叶えるため、私はまず「湯治」の現場である栃木県に引っ越し、温泉のある宿泊施設で働き始めました。そこでは、湯治についてはもちろん、支配人やマネージャーとしてのノウハウも知ることができました。ただ、当然犬に関する知識は深められなかったため、どうやって埋めていこうかと考えていた矢先、東日本大震災が発生。営業の縮小を余儀なくされたこともあり、「自分はここにずっといるべきか?」を考えるようになりました。


今、自分に必要なのは「犬についてしっかりと学ぶこと」。
その結論に至った後は、ドッグトレーナーとしての学びを得るため、栃木から神奈川まで通い、資格を取得。その年のうちに活動拠点を求めて東京に引っ越ししました。


東京では、平日はOLをしながら、週末に犬関係の活動をと考え、以前取得したJPMAペットマッサージセラピストの資格を使って講師業を行うことを目指し、再受講制度を使っていちから何度もマッサージを学習し直しました。その講義では、ホリスティックケア・カウンセラー養成講座の講師でもある石野孝先生から、マッサージのスキルはもちろん、セラピストとしての姿勢につながる学びを得ることができました。それは「セラピスト自身が直接、日本中の犬や猫を癒してあげるのもいいけれど、その方法を飼い主さんに伝えれば、より多くの犬や猫がケアを受けられる。セラピストはその役割を担えるのだ。」ということです。自分が犬について学び始めたのは、サンディに飼い主としてできることを見つけるためだったので、この言葉は深く心に刺さりました。「私の使命は、飼い主の方がパートナーにしてあげられることを伝えること」。そう考えるようになったのです。

「伝える仕事」の責任とやりがい

山内喜久映さん2

現在は、ペットマッサージ講師専業で活動しています。実は、サンディと暮らしていた頃には接遇トレーナーやマナー講師の仕事をしていましたが、その時感じていた、「伝えたことが相手の役に立っていることを実感できるやりがい」や「言葉のキャッチボールが楽しい」といったことは、相手が飼い主の方に変わっても同じ。講師業は自分に合っているんだと思います。
ただし、マッサージセラピストを育成する講座なので、ディプロマを発行する側の責任をひしひしと感じています。参加される方に正しく、確実なスキルをつけてもらうためにも、私の勉強にも終わりがありません。
現状の課題は、こういった知識を必要としている飼い主の方がどこにいるのか?どうアプローチしたらいいのか?という「集客」です。1人でも多くの方に届けられるようにまだまだ試行錯誤が必要です。

 

大きな目標へのさらなる一歩を

そして、サンディとの約束「犬の湯治場をつくる」という夢へのアクションも忘れてはいません。自然災害が多発するこのご時世、その湯治場はケアの場としてだけではなく、飼い主とパートナーとの「同伴避難先」の役割も果たせれば、と考えています。シッポの家族とは、どんな時も、(災害時はなおさら)一緒にいることが大切だからです。
これは、自分が作る1つの宿で成し遂げられるものではなく、他のペット同伴可の宿泊所との連携、仲間づくりが必要です。今年はその一歩を確実に進められたらと考えています。


いぬのしあわせ教室~SANDY~

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