ホリスティック豆知識Blog

2026年09月04日(金)

豆知識

AI時代のペットケア、その回答「この子」に合う?

AIは便利なツール。だけど…

皆さんはAIに「犬や猫」に関することや、「仕事」に関連することを相談したことはありますか?

とある、18歳の愛犬と一緒に暮らす方が先日AIにこんな質問をしたそうです。

「18歳の愛犬の食事介助にシリンジを使いたいけど、口の中が痛いようで嫌がります。どうしたらいいでしょう?」

するとAIから、

「シリンジの先端が歯などに当たって 痛い可能性があります。そのためシリンジの先端を喉の奥の方向に向けて与えてみては?」

という回答が返ってきました。あなたなら、この後どうしますか?

この方の愛犬は歯周病があり、口の中に痛みがあるようで、固形物は吐き出してしまうことがあります。そのため、今は流動食を試しています。ただ、自分から食べてくれない時もあり、その時は食事介助が必要なのですが、シリンジを使おうとすると、とても嫌がります。そこで、スプーンで少しずつ口に入れているのですが、液体に近い流動食なので、食べさせるのはなかなか大変な状況。

食べることは生きることに直結します。飼い主としては、「食べてほしい」という想いがあります。そんな時に「愛犬が食べるかもしれない」という新たな情報を知ると「まずやってみよう」と思う方は多いのではないでしょうか。

でも、今回の相談者様は違いました。

「それは、誤嚥するリスクがあると思うけど。」

そう送信するとAIは、

「大変失礼しました。18歳のワンちゃんにとっては大変危険です。やめてください。」

と回答を修正してきたのです。

これは「シニアペット介護&ケアコース」の『介護学』の章を執筆している杉原真理先生から伺った本当にあったお話しです。

プロが持つべき「アドバイス内容の責任」

最近は病気のことや、介護の方法について、分からないことがあるとAIに質問するとおっしゃる飼い主さんが格段に増えました。

「確かに、すぐに答えが返ってくるんです。でも……本当にこれが『うちの子』に合うのか分からない。」と以前よりも不安を感じる方が増えている印象を受けます。

AIはとても便利です。分からないことにも答えてくれますし、たくさんの情報を整理してくれます。ただ便利な一方で、答えた内容の「責任」は持ってくれません。

杉原先生はシニア犬の「誤嚥のリスク」をよくご存じだったのでAIの回答に疑問を持ちました。でも、もしこれが「知識のない方」だったら?「AIが言うなら、やってみよう。」となってもおかしくない状況ではないでしょうか。

もちろん、AIが言っていることが全て間違っているわけではありません。ただ、今までとは異なる情報収集の1つであり、正しく使いこなすためには、受け取った情報を正しく使うための「知識」や「学び」が今まで以上に必要になる。そんな時代がもうきているのではないでしょうか。

犬も猫も、生き物である以上1頭1頭個性があります。年齢や性別だけでなく、体格、性格、好み、生活習慣などその子らしさを尊重すること。これらは、ホリスティックケア・カウンセラーとして多くの方に大事にしていただきたいことです。

 


杉原 真理 先生
ペットケア専門士/ 愛玩動物看護師/ペットケアステーション大阪代表

愛玩動物看護師や人間の介護福祉士などの経験をもつペットケアの専門家。シニア期の愛犬を機に老犬介護を学び、2008年より訪問介護サービスをスタートしました。当講座では介護学を担当し、シニアペットや飼い主によりそう実践的なアドバイスと知識を伝えています。

 


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