ホリスティック豆知識Blog
2025年02月11日(火)
飼い主が戸惑う「シニア犬猫の行動の変化」、正しい対応法は?
シニア期の犬や猫は、行動や習慣が変化する場合があり
「コミュニケーションがとりづらくなった」
「何を考えているかわかりにくくなった」
と感じるオーナーも多いようです。
例えば、シニア犬のこんなお悩み。
・トイレの失敗が増えた
・以前より攻撃的になった
・飼い主と距離をとり独りで過ごすようになった
犬猫の加齢に伴う変化に対し、私たちは人間の立場や目線から判断しがちです。その結果、不適切な擬人化による対応となってしまい、犬猫の健康やQOLを低下させることがあります。
シニア期の行動変化の要因はたくさんあります。通信講座「シニアペット介護&ケアコース」より、その一例をご紹介します。
1)加齢による自然な身体的・心理的・脳機能的変化
身体的変化:感覚器の衰え(目が悪くなる、耳が聞こえにくくなるなど)
行動の変化例:音がしてもそちらを振り向かなくなる
筋骨格系・神経系・消化器系・内分泌系などの衰え
身体的変化:刺激に対して身体が思うように反応しないなど
行動の変化例:トイレへ行きたいのになかなかたどり着けないなど
脳機能の低下
行動の変化例:
・考え方の柔軟性がへり順応しにくい頑固な気質に
・若い時のような反応や行動ができないことで不安を感じやすくなる
・今まで大丈夫だったことに恐怖を抱きやすくなる
2)医学的問題(異常な身体の変化)
自然な変化とは別に次のような要因が行動の変化に関係している場合は、行動学的な問題が起こりやすくなります。例えば以下のようなものがあります。
内分泌の疾患
疾患例:甲状腺機能低下症、糖尿病 など
行動の変化例:情動や活動性の変化、怒りっぽくなる、攻撃行動、不安症、眠り続ける、多飲多尿による不適切な場所での排泄など
痛みをともなう整形外科的疾患
疾患例:変形性関節症など
行動の変化例:元気がなくなる、他の犬猫や人との交流が減る、恐怖症、攻撃行動、自傷行動 など
3)環境の変化
シニア期のパートナーの環境(家の内外の環境、部屋のレイアウト、住居の場所など)・一緒に生活する家族や同居動物などとの関係・日常の生活スタイルなどが変化すると、身体機能や脳の認知機能が順応しにくいため、行動の変化が大きく現れる可能性があります。
まとめ
これらはごく一例ですが、シニア期の行動変化には医学的な問題も大きく影響します。よって、医学的な面と行動学的な面を同時に診断し治療を進める必要があり、そのためには獣医師が必ず関わる必要があります。
特にシニア犬やシニア猫の介護は、獣医師との連携抜きで行うと苦痛やストレスだけでなく病気や問題行動を悪化させてしまい、健康やQOL を大きく損なう可能性があります。
ペット関連のお仕事で、介護を必要とするオーナーへのアドバイスをする立場にいる方はその点に留意し、オーナーへのお声がけをおこなっていけるとベストです。
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