ホリスティック豆知識Blog

2019年07月18日(木)

豆知識

「犬や猫を幸せにしたい飼い主」が持つべき3つの視点

犬や猫を幸せにする第一歩は「知ること」

犬や猫の幸せとは何か、考えてみたことはありますか?
幸せの条件として「食べる」「寝る」「遊ぶ」「運動する」…などいろいろことが思い浮かびます。しかしこれらが満たされていれば幸せなのかというと、必ずしもそうとは限りません。身体が健全であると同時に、心も健全であることが大切です。犬や猫の要求や感情、そして人との関係性にまで目を向け、より良い状態にすることが幸せをより高めていくことにつながります。

たとえば寝たきりの状態になったとき、犬や猫にとっての幸せとはどんなことなのでしょう。飼い主は、「食事」「排泄」だけ介護をしていればいいのでしょうか。

私が以前、人の介護施設で働いていたときの話をご紹介します。施設では、入居者の方に対し職員が時間をかけ信頼関係を築いていきます。入居者の方々も次第に職員を信頼し、笑顔をみせてくれるようになります。しかしどんなに素敵な笑顔をみせてくれるようになったとしても、面会にきた家族にみせる笑顔にはかないませんでした。これは、長年ともに暮らした家族だからこそ生まれる笑顔なのでしょう。

犬や猫も同じこと。犬や猫がどんな状態になったとしても、飼い主はとても大切な存在です。毎日声をかけられ、身体をなでてもらうと安心しホッとすることができるのです。

飼い主にとって愛犬や愛猫は大切な家族であり、我が子のように感じている方も多くいます。動物と人を区別せずに愛情を注ぐことは、間違いではないでしょう。しかし、犬や猫は人とは異なる動物。人とは区別して扱うべきときがあります。
たとえば犬や猫の「食べ物」「楽しいと思うこと」「ストレスに感じること」などは、人と同じではありません。当然のことですが、人のように米や小麦などの穀類を中心とした食事をとり、毎日お風呂に入って寝るというようなことは、犬や猫にとっては適していないからです。

犬や猫を幸せにする第一歩は、「犬や猫を知ること」です。
どんなに大切に思っていても「人との違い」を知らずに間違えた方法で接することは、彼らにとっては幸せではありません。犬や猫の特性(動物種としての欲求や身体の仕組みなど)、適した食事、運動などについて知っておく必要があります。

人・犬・猫 お互いの幸せをバランスよく考える

犬や猫との暮らしを改めて振り返り、今おこなっていることは「誰の幸せのためなのか」を考えてみましょう。

たとえば犬や猫が洋服を着るということについて。
シングルコートの犬にとって日本の冬は寒すぎる場合があります。またシニア期や心疾患がある犬や猫にとって室内外の温度差は、身体にとても負担がかかります。このような場合は、犬や猫が快適に過ごすために服が必要です。

一方で「飼い主がかわいい愛犬の姿を見たくて服を着せる」という場合もあります。これは飼い主のための行為であり、先ほどの例とは異なりますね。

また、「被毛が室内に落ちないように服を着せる」という場合は、人・犬・猫がお互い快適に暮らすために歩み寄った結果の行為であるといえます。
人・犬・猫がうまく暮らしていくためには、人の要望だけ、犬や猫の要望だけを取り入れる方法はバランスを欠き、長続きしません。だからこそ歩み寄りが必要になる場合もあります。「噛まない」「待つことができる」など基本的なトレーニングをおこなうこともその例ですね。


答えは1つではない。だから考え続ける

このほかにも犬や猫の幸せを考えたとき、思いもしなかった決断を迫られるときがくるかもしれません。たとえば、犬や猫が治る見込みがない病気になってしまったときです。

四六時中、激しい痛みがあり、薬でしか痛みをコントロールできない。また薬を使用することによって副作用などにより生活の質が著しく低下してしまうとしたら、皆さんはどうしますか?自身に置き換えて考えてみるといいかもしれません。この病気がよくなったら…という期限がなく続くのです。

こんなとき海外では、「安楽殺」を希望する飼い主がいます。日本では、まだ「寿命をまっとうする」という生命観に基づく考えが浸透しているので、抵抗がある方もいるでしょう。しかし、海外では治る見込みがなく、終わりなく続く痛みから解放するための手段として、飼い主の責任として安楽殺を選ぶのです。(安楽殺とは、人でいう安楽死のことです。人の場合は、自分が望んで「死」を選びますが、動物の場合は、人が判断し決断をするため、「安楽殺」という言葉が使われるようになってきています。)

犬や猫を家族として愛し、かわいがることはとても自然です。でも飼い主となった以上、犬や猫にとっての幸せとは何かを考え続けることが、飼い主の責任、義務なのです。

これらは、「動物福祉」というひとつの考え方です。学問となると難しく感じますが、内容はとてもシンプルです。大切な家族だからこそ、また仕事として動物と接する人はプロとして「動物にとっての幸せは何か」を頭の片隅においておきましょう。

(ライター:みなみちかこ)

 


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