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2018年03月16日(金)

豆知識

「ラベンダー」を選べば間違いはない?

近年、ますますアロマテラピーを楽しむ人が増えてきました。

アロマ:「芳香(香り)」
テラピー(セラピー):「療法」

つまり「香りによる療法」という意味があります。

アロマテラピーは、植物に含まれる有効成分を凝縮した「精油」の香りを楽しんだり、スキンケアに使用したりすることで心と身体のケアができます。

使用する「精油」の種類は、数百種類に及びます。
また、精油はそれぞれ香りが違います。
実はこの「香り」は、数百種類の有機化合物で構成されており、その香り自体あるいはその有機化合物のいくつがか有効成分、つまり「作用」として働きます。

香りが違うということは、有効成分の種類や配分が異なるため作用も違ってきます。

例えばラベンダー。

まだアロマテラピーを行ったことがない人でも「ラベンダー」という香りの名前を知っている人は多いのではないでしょうか。


ラベンダーはハーブの一種で、アロマテラピーでも欠かせない精油のひとつといわれていますが、その理由はなぜでしょうか?

それは数ある精油の中でも、私たちの身体や心に役立つ有効成分が多く含まれているからです。

一般にラベンダーの作用には、
・鎮静作用(心をリラックスさせ、不安や怒りを取り除く)
・鎮痛作用(筋肉に痛みを和らげる)
・細胞成長作用(虫刺されや火傷などに効果がある)
などがあるといわれています。

では「ラベンダー」と名のつく精油であれば、皆どれも同じ作用があるのでしょうか?

答えはNOです。

ラベンダーは、原産地であるヨーロッパ各地で品種改良がされたこと、交雑種ができやすい性質であることから多くの種類が生まれました。
その結果、同じ「ラベンダー」と呼ばれる植物でもその種類は数十種類あり、それぞれ香りに違いがあり、つまりは成分構成が異なるようになりました。

成分に違いがあるのですから、もちろん「作用」も大きく違ってきます。

今では、精油「ラベンダー」は、メーカーにもよりますが数十種類存在するようになりました。

一般的なラベンダーには、上記のような作用が基本的に含まれていますが、たとえばスッキリした香りのラベンダーには、特異的な有効成分が含まれており、その他の作用をもっています。そのため敏感な肌質や体調によってはトラブルとなってしまうことがあります。
そういった違いを知らずに単に「ラベンダー」とひとくくりにしてしまってはせっかくのアロマテラピーも行う意味がなくなってしまいます。

ラベンダーだから大丈夫というのではなく、精油の知識を持って、それぞれのラベンダーが持つ作用まで考えて使用することが大切でしょう。

またパートナーと一緒にアロマテラピーを楽しむ場合は、状態をよく観察しながら行うことも大切です。

犬がくしゃみをしたり、クーンクーンと鳴くなどいつもと違う場合は香りを拒否しているサインの可能性があります。すぐに換気をしたり、犬を別の部屋に移動させてあげましょう。

※当講座では、基本的に猫へのアロマテラピーをお勧めしていません。
理由は、猫は精油の成分(テルペノイド)を解毒し代謝して排出するための酵素(グルクロン酸転移酵素)を欠いており、そのため解毒にとても時間がかかってしまう可能性が高く、かつその有毒物質を蓄積して中毒症状を起こしてしまう危険性があるからです。

(ライター:講座事務局 南)

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